第23回 釧路ニューロサイエンスワークショップ

ご挨拶


 今回第23回釧路ニューロサイエンスワークショップの会長の命を拝しました。

 釧路ニューロサイエンスワークショップは臨床と基礎の両面から、記憶・認知・学習・言語・行為などの高次神経機能と、その発達や障害、機能回復などに関わる神経科学のの理解を深め、意見を交換することを目的として、平成13年にスタートし、今回で第23回目を迎えます。

 近年は高齢化伴い、多様化し増加する様々な神経疾患に関しましても、基礎的および臨床的な研究の必要性も高まっております。これに伴い本ワークショップの趣向も臨床神経学、神経科学全般を網羅するように変化してまいりました。アルツハイマー病を代表とする高齢者の認知症、パーキンソン病などの運動障害疾患など、実際の医療現場から求められるニーズに応える形で発展しております。さらに高次機能に関しましても、小児の学習障害や脳損傷患者さんの高次機能障害などは医学的見地のみならず、社会的問題として注目されているところです。

 本ワークショップではこれらの諸問題に対して神経生理学、神経心理学、認知神経科学、精神医学、神経内科学、脳神経外科学、心理学、障害医学、教育学に携わる研究者の皆様、さらには耳鼻咽喉科、眼科、心療内科、リハビリテーション科、ストレス医学といった臨床医学の分野、環境科学、情報科学、医用工学、電子工学の分野に至るまで多岐にわたる研究者の皆様にお集まりいただき、大いに意見を交わしていただく場として発展してまいりました。

 新型コロナウイルス感染症も一区切りがつき、開催時には今回も多くの皆様にお集まり頂き、Hot discussion in Cool Kushiro をスローガンに会を盛り上げていただきたく思っております。


       令和6年吉日


                                      第23回釧路ニューロサイエンスワークショップ


                                           会長  旭川赤十字病院 脳神経内科  浦 茂久